生成AIに「これはやって、これはやらないで」と書いた設定ファイルを置いたのに、しばらくすると守られなくなる。よくある詰まりどころです。
原因は文章の書き方ではないことがほとんどでした。置き場所・読み込み条件・分量の3つを先に見てください。
1. そもそも読み込まれていない(置き場所)
ルールを書いたファイルは、多くのツールで起動したフォルダを基準に読み込まれます。 つまり、ひとつ下のフォルダで立ち上げると、上の階層に置いたルールは読まれません。
ここが厄介なのは、エラーが出ないことです。読み込まれなかったという表示は出ず、 ただ普通に動きます。書いた本人は「守られていない」と感じますが、実際には「読まれていない」だけです。
ルールの中に、答えを見ればすぐ分かる一文を1行だけ混ぜておきます。 たとえば「最初の返事の先頭に必ず『了解』と書く」。起動して1回聞き、そのとおりになっていなければ読まれていません。 文章の質を疑う前に、この1行で切り分けられます。
2. 条件つきの読み込み指定が、実は何も止めていない
ルールが増えてくると、「この作業のときだけ読む」という条件つきの指定を使いたくなります。 ここで一度つまずきました。
条件の欄を空のまま置くと、「読み込まない」ではなく「いつでも読み込む」になることがあります。 軽くしたつもりのファイルが全部読み込まれ続けていて、分量は1バイトも減っていませんでした。
条件を効かせたいなら、対象を狭く具体的に書きます。空欄・全部指定・書き忘れは、 どれも「常に読む」に倒れると思っておくほうが安全です。
3. 長すぎて、後ろのほうが効いていない
ルールは足すのは簡単で、消すのは決心が要ります。放っておくと際限なく伸びます。 そして長いファイルは、後半ほど守られにくくなります。
自社では、常に読ませるルールに上限を1つ決めて、機械で測っています。 超えたら、詳細は別ファイルへ移して、本体には「この作業のときはこれを読む」という1行だけを残します。 判断に必要なものだけを常設にして、手順書はその都度取りに行かせる形です。
手順の全文を、常に読ませるファイルへコピーしてしまうことです。 二重管理になり、片方だけ直して食い違います。本体にはポインタだけ、実体は1か所にします。
効いているかは「書いたか」ではなく「守られたか」で見る
ルールを書いた達成感で終わらないために、守られなかった回数を記録に残します。 自社では、同じ失敗が起きるたびに1行足す形にしていて、その積み上げが今のルールになりました。 最初から完成させようとせず、事故が起きた順に足すほうが結局早いです。